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理不尽すぎる選択が突きつけられる『ノック 終末の訪問者』

幸せな家族のもとに、ある日突然やってくる終末の訪問者。
理由も背景も十分に語られないまま、究極の選択だけが一方的に突きつけられる。

シャマラン監督らしい設定ではあるが、今回はその理不尽さに感情を乗せきれなかったというのが正直な感想でした。


目次

作品情報

作品名ノック 終末の訪問者
原題Knock at the Cabin
公開年2023年
監督M・ナイト・シャマラン
原作小説『終末の訪問者』
ジャンルサスペンス ホラー
上映時間約100分
おすすめ度★★☆☆☆

あらすじ

森の中のコテージで静かに暮らす、ゲイカップルのアンドリューとエリック、そして養女のウェン。
穏やかで幸せな時間を過ごしていた三人の前に、突然見知らぬ四人組が現れる。

彼らは「家族のうち誰か一人が犠牲になれば、世界の終末は防がれる」と告げる。
当然、そんな話を信じられるはずもない。

しかし彼らの言葉通り、世界各地では大地震や疫病、航空機事故といった災厄が次々に起こり始める。
三人は家族を守るのか、世界を救うのかという、あまりにも残酷な選択を迫られていく。


理不尽さがどうしてもぬぐい切れなかった

「なぜこの家族なのか」
「なぜ愛する人が犠牲にならなければならないのか」という疑問が、ずっとぬぐい切れなかった。。

この問いに対する明確な答えは最後まで示されない。
宗教的な終末論や黙示録的なモチーフは感じられるものの、理解が追いつくほどの掘り下げはなく、説明不足に感じてしまう場面も多かった。


共感できるかどうかが評価を分ける

登場人物たちの置かれた状況は、あまりにも理不尽。
理不尽系のシチュエーションは良くあると思うが、その登場人物の感情に寄り添えるかどうかが、楽しみの一つだと思ってます。

この映画の場合、自分は共感しきることができなかった。
恐怖や悲しみよりも「やるせなさ」だけが強く残ってしまった。

なぜ彼らでなければならなかったのか。
その部分に納得できなかったのが大きい。


シャマラン的などんでん返しは控えめ

シャマラン監督作といえば、終盤のどんでん返しを期待してしまう。
だが本作では、そのインパクトはやや弱めに感じた。

「そういう設定だったのか」と理解はできる。
しかし感情が救われるようなカタルシスはあまりない。

むしろ、なぜ愛する人が失われなければならなかったのかという疑問だけが後に残る。


総評

『ノック 終末の訪問者』は、設定自体は非常に挑戦的で考えさせられる作品だ。
究極の選択、信仰と理性、家族と世界というテーマは重く、見る人によって受け取り方が大きく変わるだろう。

ただし、その理不尽さに感情を委ねられない場合、消化不良感が強く残る映画でもある。
シャマラン作品が好きな人ほど、一度は観て語りたくなるタイプの一本かもしれない。

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