『惡の華』は2009年に漫画が連載、2013年にアニメ化、2019年に映画化されました。さらに2026年には鈴木福くんとanoちゃんという組み合わせでドラマ化!
他にも過去の映像化した押見作品や惡の華の見どころを解説します。
映画『惡の華』

『惡の華』の名前の由来は同名の詩集『悪の華』(シャルル・ボードレール)より。
クラスのマドンナにして才色兼備の優等生、佐伯奈々子に想いを寄せる主人公・春日高男。あるきっかけと少しの出来心から彼女の体操着を盗んでしまう春日でしたが、その様子は変わり者で周囲から浮いている仲村佐和に目撃されていました。
弱みを握られた春日は中村の奴隷として無茶な要求に翻弄されていきます。
普通の生活を送りながらも哲学に傾倒、女子を神聖視するなど危うい個性を持つ主人公・春日。
鬱積された感情をむき出しにして誰も寄せ付けない中村。
優等生として周囲に注目されるものの、本来の自分とのギャップに悩む佐伯。
この3名が出会う事で運命の歯車が軋んでいく・・・
倒錯した思春期の性。単純に「好き」とか「嫌い」とか。「三角関係」とか「黒歴史」とか「若さゆえの過ち」とかいった言葉では表しきれない複雑な感情を呼び起こしてくれる作品です。
中学編 単行本1~7巻
高校編 単行本7~11巻
このボリュームをしっかり映画の尺に収めてくれたと思います!
感想
映画を観た感想を少しだけ。
伊藤健太郎 さん
玉城ティナ さん
秋田汐梨 さん
飯豊まりえ さん
4人のメインキャストの演技は文句なし!!名シーン、教室で自分をさらけだすシーンも最高でした!
玉城ティナ さん
秋田汐梨 さん
とか映画主演経験などは無いと思いますが、素晴らしかったです。
中村さんのぶっ飛びっぷり、佐伯さんの”黒”の部分まできっちりと表現してくれたと思います!
後半は中学と高校を行ったり来たり(回想)するような形で中学時代が語られました。
個人的にはやはり、後半駆け足になってしまったかな・・・という感じがしましたね。
常盤さんと通じ合うにはもう少し色々とあるのですが、映画だけだと春日と通じ合うまでが早すぎて「え?このタイミングで春日の過去を知っても、もうそんな流れになれるの??」と感じてしまったかな(笑)
高校編は漫画も読んで頂きたいかな!!!
アニメ『惡の華』

このアニメがまた良かったんですよね。残念ながら完結とまではいきませんでしたが・・・
実写映像をトレースしてアニメーションのような画像にする手法、ロトスコープが用いられ、この独特の世界観「気持ち悪さ」を見事に表現してくれました。
『ASA-CHANG&巡礼』『宇宙人』といったバンド、神聖かまってちゃんの”の子”やミドリの”後藤まりこ”などが楽曲を担当し、作品の独特の世界観をさらに深めてくれたと思います。正直、怖い・気持ち悪い。でもそれこそがこの作品の魅力!!
映画キャスト
『漂流ネットカフェ』『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』『ぼくは麻理のなか』『惡の華』多くの押見修造作品に共通して言える事なのですが、押見先生は過去の体験を元に漫画を生み出す傾向の強い漫画家さんです。
かなり感情・・・というか情念がこもっている感じがします(笑)
心の奥底に秘めて居ること。誰にも言う必要のないこと。漫画を描くことでそういったものと向き合ってらっしゃるのかもしれません。その上での苦労も感じます。
押見修造
この漫画を描くことで色々振り回してしまったにもかかわらず、信じて支えてくれた妻に、謝罪と感謝を。
そして、2歳になった僕の娘にも。あなたが僕を大人にしてくれました。
漂流ネットカフェ あとがきより
ずっと抱え込んできた様々な想いを外に出して、それを誰かに読んで貰えて、自分の中で決着を着ける。押見先生のこういうあとがきを読むと、僕はいつも「いいなあ あなたは(ずっとそのままでいてね)」と思ってしまうのです。
春日高男 役 伊藤健太郎
主人公 春日高男 を演じるのは 伊藤健太郎さん。ドラマ『昼顔』『俺物語!!』を始め話題作で活躍されています。
今注目しているのは『今日から俺は!!』の伊藤役。
ヤンキーなのにバカ正直で、面白味は無いけど真面目で良い奴。春日役と聞いて「いいじゃない!!」と思いました。
仲村佐和 役 玉城ティナ
僕は仲村さんこそが主役だと思っていますよ。この人なしに惡の華は成り立ちません。そんな大役を務めるのは玉城ティナさん。
詩的なブログとか書くあたり通じるものがあるかも知れません。ビジュアルのイメージも良いです!!
https://ameblo.jp/tamashiro-tina
『貞子vs伽椰子』では呪いから逃れるために行動する女子高生を演じてくれました。ジャパニーズホラーが好きならリングは絶対に見て欲しい作品です。2019年の『来る』も気になります。
『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』では高橋メアリージュンの少女時代を演じました。
ちなみに飯豊まりえさんは同じ高校の同級生という関係。
佐伯奈々子 役 秋田汐梨
優等生である佐伯奈々子がどう変化していくかというのも見どころの一つです。変化には一番驚かされた人物です。
モデルさんということで未知数ですが、ビジュアルイメージは良いです!
http://blog.stardust.co.jp/akitashiori/
常磐文 役 飯豊まりえ
高校時代編で出会う女性・常磐文を演じるのが飯豊まりえさん。
文さんのイメージでは無かったのですが、「モテモテのイケイケギャル(w)だけど実は・・・」という役なのである意味納得です。
イメージはdTV・FOD制作ドラマで渡部篤郎さんと共演された『パパ活』が印象深いんですよね。dTV・FODと言えば「彼ロン」も凄かったな^^; パパ活についても紹介しています。
あとは伝説のコミックス『電影少女』のドラマ化に際しても主要キャストを演じてくれました。
なんとなく”いけ好かない”女性を演じることが多いような気がしますね。だから自分の中でどうしてもそういうイメージになっちゃってますが、文さんで払拭してくれるかな!
この『惡の華』は
「自分は他の人とは違う 違うと思われたい」
「本当は分かっていた 特別ではないと」
こんな風に過去の自分を思い起こして悶絶してしまうような人に是非見て欲しい作品です。

押見修造 さんの作品
僕が初めて読んだ作品は『デビルエクスタシー』でした。かなり衝撃的でしたが押見修造さんのテイストを強く印象付けられた作品です。
この作品を始め、「工口」と安易には表せない倒錯した性や葛藤、思春期に起こりがちな暴走などをテーマにした作品が多いです。
実際にはここまで暴走する人はまずいない!居ないけど誰もが一度は考えたことがありそうな。でも人には絶対言わない妄想の域。そういったものをまざまざと見せつけられているような感覚に陥るんですよね。
押見作品を見て感じる「気持ち悪さ」は同族嫌悪・自己嫌悪のそれに近い気持ち悪さだと僕は思います。
スイートプールサイド
須賀健太さん主演で2014年に映画化されました。

毛が生えないことを悩む主人公は、自分とは逆に毛深いことを悩んでいる女生徒と知り合い、あるきっかけからそのコの毛を剃ってあげることに・・・
原作は全一巻でさっと読める作品です。思春期時代に毛の事で悩んだことのある人なら胸の奥底がムズ痒くなるような・・・そんなノスタルジック&工口。
作者さんも単行本のあとがきで仰っているのですが、ネットで「なんか工口い」と評価されるのが嬉しかったそうで、この「なんか工口い」部分を広げていくことに一つの方向性を見出したようです。
間違ってなかったと思います(笑)
単行本には読切作品の『超常眼球 沢田』が収録。『みんな!エスパーだよ!(若杉公徳)』っぽい感じで笑える作品です。押見先生の初期の頃ってすごく絵の雰囲気が若杉先生と似ていますが、惡の華の中盤位からガラっと絵柄が変わるのが押見先生の特徴。作画担当の人がついたのか?と思ったほど(笑)
漂流ネットカフェ
2009年に伊藤淳史さん主演でドラマ化されました。
ドラマ版はGYAOで1話が無料公開されていましたが、期間限定です。
https://gyao.yahoo.co.jp/player/00505/v13272/v1000000000000006844/
“漂流”と名が付く通り設定は漂流教室(楳図かずお)に似ていますが、青年誌 漫画アクションに連載されていたこともあり、より工口く、よりグロく。ゴア描写も多めなため、読むのには覚悟が必要です。
極限状態に置かれた男女がどうなるか。ある種最悪なパターンが描かれていると言っても良いでしょう。
最後まで読んだ上で改めて似ている作品を問われるなら、
『漂流教室』(楳図かずお)
『レベルE』(冨樫義博) 高校野球地区予選編
そして『廊下者コリドラー』(サガノヘルマー)といったところでしょうか。
サガノヘルマーさん。耳慣れないかもしれませんが工口グロでより尖った漫画家といったら最高峰の一人だと思います。(昔ヤンマガで『ブラック・ブレイン』という昆虫・人体改造・新興宗教・機械人間etc かなり強烈な性の世界感を描き多くの人のトラウマになったのではないでしょうか・・・)
以降短編的に様々な作品を生み出していますが、よりアブないものが多いです(笑)今は成人向けで活躍されているようで大いに納得。
『漂流ネットカフェ』は誰しもが持っているであろう、初恋の思い出・・・幻想とも呼べるようなその過去への執着。後悔。コンプレックス。そういったものを日々抱えて生きている方には刺さる作品であること間違いなしです。共感できる部分の多い作品でした。(子供を持って改めて見るとさらに共感!)
志乃ちゃんは自分の名前が言えない
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』押見修造さんの実体験を基にした青春ドラマです。2018年に映画化されました。
大島志乃 役 南沙良
W主演となる南沙良さんは『幼な子われらに生まれ』で映画デビューした方です。
岡崎加代 役 蒔田彩珠
もう一人の主役 加代を演じた 蒔田彩珠さんは『万引き家族』『猫は抱くもの』『三度目の殺人』など。是枝監督の作品に多く出演されています。
菊地強 役 萩原利久
『暗殺教室』『ちはやふる 』『帝一の國』『あゝ、荒野』など
この物語は、押見修造作品にしては珍しく工口要素がありません。”吃音”という言葉は一切出てきませんが、主人公の志乃はこの症状によって自分の名前を人前でうまく言う事ができません。
そんな彼女が親交を深めていくのは、歌やギターが好きだけど”音痴”という可哀そうな同級生、加代。二人は意気投合し、一緒に文化祭に出ようと誘われます。
初めて出来た、自分を笑わないともだち。
でも、友達が出来たからこその苦しみが、二人の関係に溝を作っていきます。
全てから逃げてきた志乃ちゃんが、自分と、友達と、過去と向き合っていく姿が感動的なストーリーです。

コメント
コメント一覧 (4件)
なんか…作者さんのご家族のことを知ると、気持がざらっとしてしまうのはなんだろう。
その作品に入りづらくなる。
私だけだろうか
藤原くんがかっこよすぎて、僕どこは復活しましたが笑。
こんばんはm(_ _)m
いつも言いたい事から言ってすみません!
この前はお返事ありがとうございました。コメントの事少し安心致しました^ ^
>micoさん
漫画家さんは誰でもプライベートの経験とかが多少なりとも反映されていると思います。
けど、それを表に出すかどうかは確かに作家さんによると思いますし、micoさんの”入りづらくなる”気持ちもわかります。
自分の境遇と似てるから共感できるだけで、確かに他の作家さんだったら嫌かも笑
最近王様のブランチで麒麟 川島さんが”僕どこ”をおすすめしたらしいですよ!連載中だったらよかったのに(笑)
お返事ありがとうございますm(_ _)m
そう!!ファブレコワークスさんのランキングに入っているので、どうしたんだろう!て思ってたんです。川島さんオススメっていうの見落としてたんだって思ったけど、最近おすすめしたんですね!でもなんでまた今 笑。
でもなんでもいいです!!これで単行本もっともっと売れたらすごく嬉しい!!!
がんばれ市川先生ーー(≧∀≦)
>micoさん
ほんとほんと、連載中におすすめしてくれてたらもう少し続いたかもしれませんよね(笑)
単行本が売れて早く次回作を作るならそれでもいいですが!